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Live at Hikari no Uma
沖へ

​沖へ

星  怒りの海に  落とされた
声  失って  浜辺に倒れこんだ
夜明けの  波が  体を
洗い流して  沖へ  還った

赤い果肉が  弾けて歌った
燃え盛る家の中で  夢を見ていた

忘れられた島

忘れられた島

昔私は  ここで歌ってた
甘いお菓子を  ねだる子供のように
太陽の下で  砂に埋まってた
堅い戸口を  悔やむ野盗のように

鉄の山道が  私を呼んでいる
歯の隙間から  溢れた蜜が

昔私は  ここで踊ってた
交わった人を  千切る獣のように
材木の上で   雲をなぞってた
誰も忘れた 小さな島のように

麦の海原へ   私を呼んでいる
全て飲み込む   優しい蛇が

昔あなたが   ここで笑ってた
胸を焦がした   青い街灯のように

火山

火山

錆びついた鉄橋の上で 
鬼の子が遊んだ
漂白させれられた空に
赤い花弁をぶちまけた

蜂蜜の瓶が倒れて
野良犬がはしゃいだ
引き絞られた弓矢のように
あの山を駆け下りた

初恋の川があふれて
にべもなく飲まれた
童貞のはじらいのように
甘い果実に青ざめた

煮え滾る石のにおいに
肉親の影思った
閉ざされた骨格の中で
止まぬ詩篇が根を張った

眠る顔を見ていた
揺れる籠の中で
触れるまでも無いほど
肩は震えていた

九龍城

九龍城落地

屋上から  せえので飛び降りて
屋根を突き破り  貴方の腕の中へ
水道から   墨が漏れ出して
闇の中手探りで   形を確かめた

頬をつたう   水晶の雫が
夜に侵されて   ネオンの餌になれた
網にかかる   歪な生き物が
今日も問屋街に   高く積み上げられた

亡者たちが   部屋の中に押し寄せて
怖い話を   聞かせてくれた

引き出しから   ピストルを取り出して
押し寄せる空しさに   撃鉄を撃ち下ろした
あなたの髪を  優しく編み上げて
心をしたためた  手紙で結びつけた

賢者たちの夜会に  毒を盛っても
河の流れは  変えられやしない

私の罪を  ベルトにぶら下げて
はるか上空から  街を見下ろしてる
たったひとつの  嘘のやさしさで
糸は断ち切れて  奈落に落とされた

花よ花よ

花よ花よ

花よ花よ  涙の行方を追いかけて
二人二人  明日逃げる列車はどこへやら

茶色い戦争飲み込んで
心は冷えてしまうでしょう
暗がりの戸口に立っている
春を告げる人よ

風よ風よ  故郷のかおりを受け止めて
一つ一つ  怨みの言葉を飲み込んで

突き刺すようなこの国にも
やがて蕾を開くでしょう
生乾きの傷は消せないけど
俺をそばに置いてくれ

鋼はやすりにかけられて
私を道へと駆り立てた
槌に打たれた人の心よ
慰めに消えないで

花よ  花よ

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